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2024.8.8
読売新聞 より
大阪市鶴見区の介護施設に通う高齢姉妹が財産を着服された事件で、大阪地検は7日、施設運営会社元社長の男(38)を業務上横領罪で起訴した。元社長の男は、姉妹の口座から約2000万円を着服したとして逮捕されていたが、起訴された着服額は72万円にとどまった。また、姉妹の住宅をだまし取ったとする詐欺容疑については不起訴とされた。地検は認否や不起訴の理由を明らかにしていない。
2024.6.27
関西テレビ より
■高齢姉妹から2000万以上横領の元社長、心配した知人あてに縁切りの手紙書かせた疑い
高齢の姉妹から、現金2000万円以上を横領した疑いなどで、介護施設の元社長が逮捕されました。元社長は、被害に気付いた知人と関わりを断つよう、姉妹に手紙を書かせ、通報を免れようと画策した疑いがあることが分かりました。
関西テレビが入手した一通の手紙。
【手紙】「私はとても立腹しています」「ご迷惑をかけるような行動はお控えください」
これは、横領の被害にあった80代の姉妹が、相談相手の知人男性に宛てたものです。姉妹はなぜ、男性と関係を絶とうとしたのでしょうか。
■去年8月、知人男性らが被害に気付き、警察に相談
大阪市鶴見区で、介護施設を運営していた西影容疑者(38)は、施設を利用していた姉妹のキャッシュカードを不正に使い、現金およそ2000万円を横領した疑いなどで、逮捕されました。
事件が発覚したのは、去年8月のこと。知人男性らが姉妹の被害に気付き、警察に相談しました。
【警察に相談した知人】「生命保険も解約されているわけですよ。家、現預金もあったと思うけれど、全部盗られてるからね」「私も(西影容疑者と)喋ったけれど、饒舌やし、詐欺師の手やわね。洗脳やと思いますよ」
■認知機能に問題がなかったのに、なぜ「洗脳」されたのか?
認知機能に問題はなかった姉妹。なぜ”洗脳”されてしまったのでしょうか?
【西影容疑者吹き替え】「妹さんは、お金を使いすぎるから僕が管理してあげる」
西影容疑者にこう持ちかけられた姉妹は、施設を利用し始めてすぐ、容疑者にカードを渡したといいます。
さらにおよそ1年後、西影容疑者は、姉妹の自宅を売却し、クーラーのない集合住宅に引っ越しをさせたとみられ、姉妹は熱中症になり救急車で運ばれるなど、劣悪な環境で暮らしていました。
■警察に相談した数日後、姉妹から手紙が…
【警察に相談した知人】「お金全然くれへんねんとか、怖いねんとか言ってた」「俺ら(西影容疑者ら)がおらんことには生きていかれへん、というような言い方を(姉妹は)されたと言っていた」
その状況を心配した知人男性が、行政や警察に相談していたところ、数日後に突然、姉妹から手紙が届いたといいます。
【手紙】「事実ではないことを言いまわられ、こちらの望んでいないことをされた事に関して、私はとても立腹しています。私達に関わる事について、何か言い廻る様な事は一切しないでいただきたいし――連絡を取ったりお会いする気もございません」
■容疑者が、事件の発覚を免れようと手紙を書かせたか
捜査関係者によると、実はこの手紙は、西影容疑者が事件の発覚を免れようと、姉妹に書かせた疑いがあるということです。
警察の調べに対し、西影容疑者は「お金の引き出しを、お願いされたのでやったこと」と容疑を否認しています。
警察は、自宅の売却を巡っても横領がなかったか、調べています。
2024.6.26
読売新聞 より
通所介護施設を利用する高齢姉妹と財産管理契約を結びながら、無断で口座から計約2000万円を引き出すなどしたとして、大阪府警は26日、施設運営会社元社長の男(38)(大阪市城東区)を業務上横領などの容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。ほかにも、姉妹に自宅を売却させて代金約800万円を得ていたといい、府警は、全財産を奪ったとみて捜査する。
介護従事者が利用者の財産を奪うケースは相次いでいるが、全財産が狙われるのは極めて異例。
男は施設運営会社「アッラサルテ」(大阪市鶴見区)元社長で、2016年から通所介護施設「りはびりぷらすDayService」(同区、閉鎖)を運営。捜査関係者によると、男は施設に通う70歳代と80歳代の姉妹と財産管理を行う契約を結び、21年5~7月、姉妹から預かったキャッシュカードを使い、大阪市内のコンビニ店の現金自動預け払い機(ATM)で約100回にわたって金を引き出し、計約2000万円を着服するなどした疑い。
姉妹は近くに身寄りがなく2人暮らしで、19年1月から同施設に通っていた。認知症ではなかったが、姉は寝たきりで、妹は目が不自由だったという。
男は21年5月から姉妹の通帳やキャッシュカードを管理していた。「解約する」と偽ってクレジットカードも横領し、勝手に使っていたという。
引き出された約2000万円には、姉妹の生命保険や葬儀積立金の解約金が含まれており、男が「現金で持っていた方がいい」などと提案したという。姉妹が22年6月、大阪市内の自宅の戸建て住宅を不動産業者に売却した際も男が主導し、代金を受け取っていたとみられる。
姉妹はその後、同市内の賃貸マンションに転居。2人とも要介護5の認定を受け、口座残高はほぼゼロになっていた。現金もほとんど残っておらず、姉妹は府警に「お金がなくて夏は冷房を使えなかった。食事も満足にできず、食パン1枚を2人で分けていた」などと説明している。姉は23年7月、室内で熱中症となり救急搬送された。
マンションの女性清掃員が姉妹と世間話をした際、男が口座を管理していると知って不審に思い、同8月、清掃員の夫が市の地域包括支援センターに連絡。相談を受けた府警が捜査していた。施設は同9月に閉鎖された。
介護従事者の事件後絶たず
介護従事者が利用者の財産を狙うケースは後を絶たない。警視庁は今年1月、訪問介護先の高齢男性のクレジットカード情報を不正使用して玩具を購入したとして、元職員を窃盗容疑などで逮捕。北海道警も2022年10月、利用者のキャッシュカードで不正に現金を引き出した窃盗容疑で通所型介護施設の職員を逮捕した。
厚生労働省は高齢者虐待の一種として、金銭の窃取や財産の無断売却などを「経済的虐待」と定義。家族以外に介護職員が加害者になったケースでは、被害者数はピークの14年度(117人)から一時減少が続いたものの、20年度以降は50人台で高止まりしている。
被害を防ぐため、判断能力が不十分な高齢者らの財産管理や生活支援を、家庭裁判所が選んだ弁護士などに任せる「成年後見制度」があるが、被害に遭った姉妹は利用していなかった。
日本高齢者虐待防止学会の池田直樹理事長は「身体的虐待に比べ、経済的虐待の被害は見えにくく、把握された事案は氷山の一角だろう」と指摘。自治体による積極的な実態把握が必要だとし「要介護認定を判断する際、誰が資産を管理しているかチェックする項目を追加するなどの目配りが必要だ」と訴えている。
2024.6.26
ABCテレビ より
デイサービスの経営者が利用者から約2000万円を着服した疑いです。
自称・介護職員の西影容疑者(38)は、2021年5月から去年7月までの間、大阪市鶴見区で当時経営していたデイサービスの利用者だった当時80代の姉妹から預かったキャッシュカードを使って、現金2000万円あまりを横領するなどした疑いがもたれています。
警察によりますと、姉妹は西影容疑者と財産の管理を依頼する契約を結び、西影容疑者が用意した住宅で暮らしていましたが、電気が止まるなど生活に困窮していることに周囲の人が気付いたといいます。
警察の調べに対し、西影容疑者は横領について「何度もお金の引き出しをお願いされたのでやった」と容疑を否認しています。
また、姉妹のクレジットカードで西影容疑者の携帯電話の料金およそ94万円が支払われていたといたということです。